サマサマレーシア

意識低い系マレーシア生活

日本語の定番の歌といえばコレという話

夜にバー&レストランみたいなとこに飲みに行くと、ほぼ生バンドが入っています。

不景気とか財政赤字とか大変そうなのですが、ここらへんはピンポイントで景気のよさを感じます。

 

酔客相手に大変だなあと思うのですが、変にいじってくるような客はあまりいないので平和。

私もそこそこ爆音に身を置いて飲んだりします。

 

版権とかそういうのがどうなっているのか、東南アジアにいるとさっぱりわからないのですが、演奏は主に70-90年代ぐらいのヒット曲のカバーをやっています。

3ピースバンドとかは皆無でほぼほぼフル編成です。

 

誕生日パーティとかやっていると演奏の合間に「それじゃ、世界中で一番愛されている歌を今からやります!」と小気味よいサプライズを入れたりして、場を盛り上げたりしています。

 

私もいい感じに酒が入っている時は、一緒に歌ったり拍手したり「誰だよ、おまえ?」って感じ程度にはノリを味わいます。

 

バンドと近い席で飲んでいたりすると演奏の間の小休憩みたいな時に客いじりにきたボーカル(女性が多い)に話かけられます。

異国のアクセント(思いっきりジャパニーズアクセント)に、マレーシア人ではないと瞬時に察知したボーカルは「あら?あらら?どこから?」と、これまた田舎のスナックのママのように聞いてきます。

 

ちなみにスナックは行ったことはありませんが、イメージ的にこんな感じなんでしょうか。

 

「日本からです」とちょっと毎度のように困惑した小芝居を入れて答えると、リクエストを聞いてきます。

 

余談ですがバンドはiPadで演奏を制御していることが多いようです。人数2人とかだと、他のパートのリズムをiPad鳴らしたり、ボーカルは歌詞を見たり。

 

一度、ちょっとマニアなメタルの曲をリクエストしたら、ネタ帳ともいえるiPadをバンドメンバー全員が囲んで凝視したまま固まっていました。

それ以降めんどうなので、どこのバンドも演奏するような定番の曲。具体的にはアバ「ダンシングクイーン」とかトト「アフリカ」とかその辺を適当にお願いしていました。

 

しかしこれらがすでに演奏されてしまっていた場合、「特にありませんね。ありがとう」って感じで話を終わらせます。

 

そして小休憩も終わりボーカルがMCを始めます。

ここからが本題。もう何度もこの場面に遭遇して既視感がすごいこのセリフ。

 

さてこのお店にはいろんな人が来てるわね!今日は、日本から来たお客さんのために、私から日本の歌を歌いますね!

 

そして……そこで披露されるのは、ほぼほぼキロロの「未来へ」

 

私はこの曲は日本にいた頃は「ああ、キロロ」という認識ぐらいでした。曲の頭の部分だけ一小節だけ知っているぐらいでした。

 

今や笑顔でこっちをチラ見して日本語でこの歌を歌うボーカルさんに、演歌のように揉み手で拍手しながらなんとなく口パクで合わせられる程度になりました。

 

というわけでマレーシアで飲み屋でバンドが演奏する日本の歌といえばキロロ一択です。代替案としてかろうじて宇多田ヒカルさんもありますが、キロロと比べたらレア。

 

いつか水曜日のダウンタウンで検証してくれたらいいなと思っています。

「マレーシアのバーで生バンドが演奏する日本の歌は『未来へ』説」