ダムが密かな夕日の名所だというのを聞いて、出かけた時に話です。
行く途中、周囲はそれなりにジャングルの中のグランピング(という名の開墾した感がある広場)があったり、ローカルコミュニティがあったりと、郊外によく見かける風景が広がっています。
googleマップで見ると湖っぽい感じですが、実態はダム。
そのため周囲は柵があったり近づけないようになっています。
マレーシアでよくある「不法侵入したらライフルで撃つぞ」の警告ピクトグラムが書かれた看板があったりします。しかも脅しじゃなくて、ガチっぽいのがちょっとやだな、と毎回思います。
ゲンティンハイランドの途中でも野菜農園にこのピクトが書かれた看板があり、温厚そうなマレーシア人の闇をちょっとだけ感じました。
侵入禁止ってことなんでしょうか。
googleで翻訳してみたら「侵入は犯罪で起訴することができます」ということだそうですが、ピクトグラムを見る限りそんな生易しい対応じゃないような気がします。
ホールドアップしてますからね、絵が。
さてダムに向けて車を走らせていましたが、日暮れ近くなって曇ってきました。ふだんの行いの悪さを思い知らされます。
早くしないと日没になってしまう、ということであせって車を停める場所を探すのですが、カーブが多くて見通しが悪いため、結局ダムから離れていってしまいます。
かなり離れたとこでなんとかUターンできて、さきほど唯一みかけてたパーキングらしきところに駐車。
車から降りて、ダムの周囲を囲っている金網の切れ目を見つけると、すでにローカルとおぼしきオジサンが1人がいます。
「ここ入って大丈夫ですかね」と代表で私が声をかけると嬉しそうに「大丈夫、ここは実は絶好の撮影スポットなんだよ」と教えてくれました。
私たちが日本人だというと、さらにフレンドリーになり、自分の持っていた一眼レフカメラやスマホに保存してあった今日撮影したものではない美しい夕焼けをたくさん見せてくれました。
色合いが映えっていたので、ちょっと盛っているものもあったようですが、たしかにローカルに密かに人気のスポットだけあって、本当に見事な美しさでした。
「うちの嫁はさ、ここで写真撮ってるのを知っていて、寄り道しないでとっとと帰ってこいっていっつも小言を言うんだよ」と愚痴をこぼしました。
仕事のあと、家にすぐ帰りたくないそうなので、ここで写真を撮るのを口実に楽しみにしているようでした。
「びっくりだよ!今日、いつのものとこに日本人が来てさ、すっかり引き止められて話こんじゃったよ」とか言い訳に使われそうな気がしなくもなかったのと、日没直前に曇ってしまい、夕焼けが微妙だったのもあって5分ぐらいで帰りました。
車の中に入ると膝から下が猛烈に痒くなりました。短いパンツを履いていた足が見事に数カ所ほどヤブ蚊に刺されていました。
誰も何も言わないので刺されてないのかとふと見ると、みんな長袖&デニムを着てることに気づきました。