これは国をはっきりさせておきます。
若い頃にアメリカに住んでいた時の話です。
よく日本のテレビで海外の仰天映像みたいな番組があります。
そこで目にするのはアメリカの警察と犯人の激しいカーチェイスみたいなやつ。
パトカーで逃走犯人の車にボディアタックをかけたり、ヘリから投光器をあてて、逃走車両をロックオンしたりする、あれです。
その日の私は日本から遊びに来ていたら友だちを空港まで送り、家に帰るためにインターステート(アメリカの高速でI-65みたいに表記されます)を走っていました。
と、左側の追い越し車線(日本と車線が逆なんで左が追い越し)をすんごい勢いの車が過ぎていきました。
アメリカはフリーダムに高速ぶっ飛ばしているとお思いでしょうが、あっちこっちにネズミ取りが潜んでいます。私の住んでいた州だけかもしれませんが。
「こいつ絶対捕獲されるな」と思っていたら、すぐ後ろから、警察車両が同じく爆走。
と、私の運転している目の前でパトカーが先ほどの逃走車両にボディアタック!
ちょっと意味不明な展開でしたが、私を含む後続車がいっせいに止まりました。
片側3車線のれっきとした高速道路です。
アタックされた車両は分離帯に衝突!と、中から男が走り出てきて、分離帯を乗り越え対向車線に逃走!
パトカーからはオフィサー(警官)が降りてきて、空に向けて実弾を威嚇射撃。
フロントグラス越しに見るその光景はアクション映画のようでした。
その時に思ったのが、「ああ、拳銃の実弾の音ってのはバキューンじゃなくて、パン!なんだ。映画では音響かけてあるんだな」でした。
その後、ぬるぬると止まっていた車が一斉に動き出したので結末まではわかりませんが、いいものを見た感だけ残りました。
後からローカルの友だちに話したら、さすがに生っ粋のアメリカ人でもそれはなかなか見たことないということでした。
ちょっとうらやましがられてました。
でも冷静に考えてみると、巻き込まれている可能性もなきにあらず。
というわけで仰天映像がシャレじゃなかった話です。