サマサマレーシア

意識低い系マレーシア生活

ファーマシーで簡易血液テストを受けた話

ヨコヨコ(アンメルツ)を買いに、よくいくファーマシーにいきました。

寝違えたのですが、家に湿布薬しかなかったからです。

うなじの辺りに塗布したい時はヨコヨコ一択です。

 

その日はファーマシーでチラシを配っているおばさんがいました。

今時珍しくコピーにコピーを重ねて、一部フォントが佃煮みたいになっちゃっているようなチラシでした。

 

店内だったのでどうやらファーマシー公認のようです。

何かと思ってみると「血液検査でわかる健康状態!腫瘍マーカー」みたいなことが書いてありました。

 

最近、血液一滴からわかる検査、遺伝子診断など、けっこう健康診断系の進化がすごいらしい。

 

チラシを見ると一番のおすすめはプラチナコースで86の検査ができて288RMというプロモーション価格なのだそうです。

この検査の相場が全くわからないので、これが本当にお得なプロモーションなのか、ちょい高めなのか見当がつきません。

 

積極的にセールスされたら嫌だなと思ったのですが、そこそこ健康オタクの私はおばさんに「これお得なんですかね?」と聞きました。

おばさんは一瞬考えて答えました。

 

「いろいろわかるから得なんじゃないかしら。あ、採血は今週の土曜ね」

 

いろいろわかる=お得

自分もおばさんなので、この発想はじゅうぶん理解できます。

 

その半年前に人間ドックに行ったにもかかわらず、行ってみることにしました。

 

行くと決めたのですが、ファスティング(前日の絶食)がめんどくさい&明日土曜なのに早起きも嫌だな、金曜の夜に思いました。

 

その時はなんとも思わなくても後から気が重くなってくる予定……。

 

土曜の朝、とりあえずファーマシーにいきました。

と、ファーマシーの前の直射日光があたるところにビーチパラソルみたいなのが出ています。

海水浴に行った時に見かける、臨時駐車場で料金を徴収するバイトみたいな感じです。

 

そこにはこの間のおばさんがいて、熱心にスマホをいじっていました。

マレーシアではとてもよく見かける光景です。

 

検査料金を払おうと、ファーマシーの中に入ると「あの人に払って」と言われました。

しかもキャッシュオンリー。現金の持ち合わせギリでした。あぶない、あぶない。

 

申し込み書を書いていと、手書きの領収書を渡されました。

どうもこういう時って「ほんとにこれ大丈夫かな」「まさか騙されてやしないよな」と疑心暗鬼になりがちです。

 

さて採血です。どうやらおばさんはナース兼営業のようでした。

 

器具とか一切なしに、おばさんはおもむろに自分の鞄から使い捨てのゴム手袋を取り出し、私の腕に巻きつけました。

たぶんこれ、採血の時に使う駆血帯がわりだと。

 

と、思っていたら、採血キットを取り出し「一瞬チクリとしまーす」と言いながら、注射針を刺してきました。

 

おそらく人生の注射、採血歴でトップ3に入るレベルのテクニックに正直驚きました。

 

全く痛くありません。あまりにも痛くなかったので、自分の神経がイカれているのかと思うレベルでした。

 

病院の採血が指名できるなら、おそらくNo.1ナースになれると思います。壁にshot of the month と、顔写真と名前が貼り出されるみたいな。

 

そういうノリだと商売が違う、みたいな話ですが。

 

おばさんは私の血が入ったシリンダーをビニール袋に入れて自分の鞄にしまい込みました。見てくれとかこだわらず、ダイレクトに患者のものを処理をするその様子はなんだか野戦病院っぽい感じがしました。

 

この一連の作業ですっかりやり遂げた感じがして、検査を受けたことをすっかり忘れていました。

一週間後、見覚えのないテキストが来ていて「なんだろう?」と思ってスルー。

さらに数週間経って「あ、あのテキストは血液検査の結果がでたという通知だったのか!」と気づき慌ててとりにいきました。

 

結果は年相応ってところでした。