海外の自販機や駐車料金精算機とか、あまり信用していません。
お金の飲みこむだけ、飲み込んで、キャンセルもできないというパターンが多めです。
その手のマシンには毎回カオナシと名付けていましたが、よく考えるとあれは最後は全部吐き出しているので、全然違うと最近気づきました。
さて今回はIKEAに行った時の話です。
マレーシアでもオシャレな生活を追求しようとIKEAに足を運んだわけではなく、少なくともハズレがなさそうだから、の一点につきます。
もちろん家具は値段の割にはオシャレですが、ピックアップエリアは地獄です。ベッドフレームやマットレス、収納などを一気に買ってそれぞれ番号のついた棚の前で絶望的な気持ちになります。
うちの旦那はヘルニア持ちだし、当時は子どもも小さかったので、すべての荷重は私にきました。
長袖にがっちりとしたスニーカー、軍手、それはうちの家族がIKEAに買い物に行く時の私の正装です。
レジで支払いを済ませ、配送と組み立ての手続きをするところで、もう体力は使いはたし、喉もカラカラです。
でも甘いものしかないスナックコーナーは嫌なので、自販機で冷えた水を買うことにしました。
今はどうかわかりませんが、その時は自販機が受け付けるのは1RM札オンリーという、無慈悲な自販機でした。
配送と組み立ての手続きを旦那にまかせ、私はすぐそばの自販機へ。
財布をのぞくと……まさかの1RM札なし。
いつもあんなに青い札ばかりが占めている私の財布には1枚もありませんでした。
入っていた最小の札は5RM。
もはやそれ以上遠くに行く気力が残っていなかった私は、並んでいる後列の人に「すいません、これくずしてくれますか?」と声をかけました。
みんな私の切迫した雰囲気に、ありがたいことに各自財布をチェックしています。が、どうやら意味が伝わっていないようでした。
5RM札を見せていますが、ノーといった感じでした。
そこでちょっと冷静になって「まあ、怪しいよね」と諦めて水をゲットできずその場を去ろうとしたところ……みんなに肩を叩かれて、中の一人が「使ってくれよ!」といわんばかりに1RM札を差し出しました。
いやいや日本人としてそんなことはできない。
もう一人「これを使ってください」と差し出してきます。
いやいや、厚意はありがたいけど、受け取るわけにはいかない。
テレマカシー、テレマカシーと言いながら後ずさりしてその場を去る私。
我ながら不審者感がすごい。
閉店間際で、しかも配送の手続きも長引いて、そのまま家に帰ることになったのですが、途中で事故があって高速が渋滞していたため、結構な時間がかかりました。
帰りの車の中で、そんなに喉が渇いているのに、トイレに行きたくなってきた自分に腹が立ちました。