その場でいきなり美容院に行った話
美容サロンで毎週2時間もかける時間があるなら、美容院へ行くべきだっていうのはわかっている。
しかしKLにいるとこの引きこもり体質のため、サロン行き始めてから外食以外の外出は労を伴う。
特に美容に関心があるわけでもないのに、倍額使えるというバウチャーに惑わされて衝動買い。
安いからね、マレーシアの美容サロン。
私の通っているとこは、やや高めだけど、ローカルエリアならプロモーション価格でフットマッサージ1時間で500円ってとこも普通。
ショップロットだとパーキング見つけにくいから行かないけど。ちなみにクランバレーは駐車券必要だけど、地方行くと未だに無料ってとこもあるのよね。
ペナンみたいにそこら辺のコンビニでパーキングチケットの束売ってくれたらいいのに。ほんと発券機の壊れている率が高くて、駐車券買うだけで歩き回るとか。
おっと話が大幅にずれた。
この美容サロン以外に、顔をたまにやってもらっている「安い」サロンがあるんだが、そのサロンのおばさんに「髪型が酷い」と指摘された。そうだよ、全然美容院行ってないもん。
そこで「なんならこのあと、近所でトリムだけやって帰ろうかな。どこか知ってます?」と聞くと、同じ美容の同業者ってことで「私も通っているのよ」と店に鍵をかけ、自ら連れていってくれた。
絵面的にはキックバックがある怪しい酒場に客を誘導する繁華街の姐さん!
連れていかれた先は美容院。だが日本人の客は滅多に来ないって。
「滅多に来ない」じゃなくて、たぶん「まず来ない」の間違いじゃないかと。
中華系の店でバハサ以前にみんな中国語。しかもなんか下着みたいなドレスでハイヒール、昭和の時代にカラフルヘアーのミュージシャンみたいなヘアの右腕ガッツリ模様入っている兄さんとかが技術者。
人を見た目で判断してはいけないとか思う以前に、すごい繁昌していて、後から後から客が入ってくる。
トリムで60RMほど。うーん、どうなんだろ、この立地と店構えで。
姐さんが「うちの客がウォークインの美容院ってことで連れてきたけど、トリムいくら?」と値段聞いてくれて。あ、ここは英語。
客の前で中国語使わないで、あえて英語ってとこに商売人としてさすがと思ったね。
姐さんの口利きのせいか、待たずにすぐに椅子に案内された。
担当者はややオネエ気味の中年男性。「あんた中国語できると便利なのに」って諭された。
いや、マレー語でしょ、そこ。
トリムだけだから失敗だったらいつも通っている店に行こうと思っていたのであまりアテにしていなかった。
それとちょっと緊張するのは、マレーシアでも中華系だと日本に対していろいろな思いもあるからね。
ちょっと話それるけど、初めてマラッカ行った時、某有名観光スポットのお土産屋さんのおじさんに「あなたたちの祖先がここでしたこと知っている?」ってボードに書かれた絵を見せられたからね。
こういうことがあると、思うことは多いにあるが、海外に住むということこその一面が、こういうこと。
さてオネエ気味の中年男性「あんた絶対チャイニーズよぉ、日本人っぽくないって」ってグイグイくる。
そして安定の頭トップを盛ろうとするから「あー、ボリュームレスにして」というと「あら、それイケてないわよー」とくねりながら言われる始末。
地味に攻防しながらも30分ほどでカット終了し、髪を洗ってブローする時にやはりブラシでトップをね、こうね、盛ってきやがろうとする。
私が「ああ?」って顔するたびに、ウケるオネエ。
絶対遊んでるよな、これ。
最後にヘアスプレーで固めて「またおいでねー」って名刺くれたわ。
カットはそこそこじょうずだったので(すごい上から目線)チップを5ほど渡した。マレーシアはチップ不要の国だけど、カットとかバーとか前にも書いたけどホテルとかではたまに渡したりしている。
紹介してもらったから一応サロンの姐さんのところにお礼がてら顔出したら「あー、すごいいい!若返ったわ」って絶賛してもらったけど、車のバイザーについてるバニティミラーで見たら、どうみてもドストライクの中華系おばさんがそこに写っていた。