マウンティングしているうちは平民だとつくづく思った話
前にも書いたけど、ここマレーシアでおそらく一期一会も含め人生で知り合った人の中でぶっちぎりの富裕層のアンティ(おばちゃん)がいるんだけどね。
もうあれだ、スケール違いすぎると妬みはおろか尊敬の念とかそんなことすら及ばないんだなと思うのみ。
そのアンティ、見た目はなんならメイド寄り。
失礼を承知で書くなら、すごい外車乗っているんでへたすりゃあの格好でハンドル握った日には職質に合いそう。
具体的なことを書くとおそらくマレーシアならすぐ特定されるし、知り合ったきっかけからも推察可能なのでふせとく。
「そんな人がおまえと知り合いなわけねえだろ」って思っているなら、まあ私の妄想ってことで一つよろしく。
よくさ、話しているうちにこっちの僻みだろうけど、「あ、こいつ絶対にマウントしてきやがってるな」って思っちゃう瞬間が私はあるのね。
思い出したのが、子供が小さい時にちょっと熱っぽくなってきて、うち兄弟に医者がいるからその時話していたママ友に「今から兄弟のとこいくわ」って言ったら
「???」って顔したので、「いや、いちおう医者だから」って言ったらなんかいきなり「そうなんだ。うちは医者は身内にはいないけど、弁護士ならいるわ」ってワケわかんない返しされてね。たぶんそれマウントされたと思ってマウント返ししてきたんだなと。
そいつプライド高そうで、しかも旦那の大学とか平気で聞くようなやつだったからね。
話はそれるけど、アンティの家は恐ろしくでかいし、しかも話すことが何もかもスケールがでかい。
それをなぜか小声で淡々と話す。
いつも世話になりっぱなしなんで、はらをくくってうちにお茶に呼んだ。
今更かっこうつけるのもなんだが、せめてもとアラビアの食器とイッタラのガラスとか出してきた。
ほら迂闊に安いラインのマイセンとか出しても返り討ちに遭う確率高し(爆)
しかもふだんうちはコレール一択なんで、全然使う機会なかったから一度食洗機かけたっての。
コレールの呪い。一度使うと家のふだん使いはコレールだけになるというやつ。
今思いついただけだけど、うちは本当にそう。割れないし食洗機ガンガンだし熱にも強いけど色気なし。
もちろんアンティは100均の湯飲みでも全然気にしないと思う。
いやもしかすると「100均の湯飲みだしやがって」、って心の中で思うかもしれないが。
アンティの手土産は自分敷地で採ってきたという南国のフルーツだった。
しかも朝、手づみしてくれたらしい。
シビれるぜ、アンティ。こういう人は私は大好きだ。
だがこういうことをあざとくやるやつは大嫌いだ。
例えると、サバサバ系で私がさつで男っぽいとか自称するが粘着質でひつこい女、みたいな。
アンティはいつもの共通の話じゃなくて、なぜかいろんなプライベートな話をしてくれた。
アンティの方が英語が流暢なんで私はもっぱら聞き役。
そこで勝手に思った(妄想したとかなんでもいいが)、おそらく若い頃は中華系独特のメンツとか見栄とかでしのぎを削っていたんだろう。
ほら「クレージーリッチ」って映画あったでしょ、あれみたいな世界ね。
でももうぶっちぎりに勝ち上がってそして他者を寄せ付けないぐらい差をつけてしまった。
ドラクエで言ったらLV34じゃなくてLV99のステージ。
ラスボスだって秒で撃破余裕でしょ。
アンティはもはや自慢話が説法に聞こえてくるレベル。
徳をつむというのはこういうことをいうのか?
すいませんね、頭悪くていまいち伝えきれなくて。
もう話が七転八倒してたいがいなんだけど、アンティのいた社会にはいろいろ女同士も蹴落としとか裏切りとかあったと思うのよ。
アンティが小さな声で「やっぱりね、そんな状況でも相手をリスペクトすることは大事なのよ」と北風と太陽の話みたいな実例を語りながら話していた。
いつもの私なら「ち、こいつうさん臭えな」って心の中で思っていたけど、アンティの話はそれが滲み入るってこともなかったけど直感的に拒否発動はなかったわ。
あとアンティの話はスピ系の話もちょっとあった。
ややふざけていうと「世界仰天ニュースの再現ビデオ的な」話。
これも琴線にふれるとかはなかったけど、この人はそういうことがあったんだなって、真偽とか深堀不要でふつうに聞けた。
たぶん自分がそれだけの富を成しても、絶対にこういう人にはなれないだろうな、ということだけはわかった。
あと成金って結局超えられない壁があるってのを自覚しているから、それが悔しくてああいう振る舞いをしてしまうんじゃなかろうか、とか考えちゃたわ。お金から先に大きな壁がはだかっているというか、
先の伸び代は本当に人としての素養に左右されるんだなと。
自分が同じぐらいの富を持ったら、絶対に成金が終着点だろうなと全く必要のないことを考えて昨日は2時間も潰したわ。