いろいろあるんだろうなって話
もうかなり前の話なんだな、これ。ロックダウンで感覚狂っていたわ。
バーの雇われ店長とばったりでくわしたのだが、肝心の店はまだ営業を再開してないみたいだった。
その後つい先週、今度はその雇われ店長の親方、つまりボスというかオーナーにばったりあった。
ちなみにこの人はクアラルンプールでけっこう有名なバーを所有しているのだが、言っちゃ悪いがオーナーどころか、フロアスタッフにすら見えない。これは本人にもよく言っちゃうし、本人もそれを自虐ネタにしている。
何しろ店が忙しいとふつうにフロア入ってオーダーとっている。汗を流している人がしっかり儲けているというのは見ていてとても小気味良い。
しかも年期の入ったTシャツとチノパンで。
人は見た目が80%という理論があったが、完全にそこからアウトコース。
わけのわからんスキームとかネットワークビジネスとか情報商材でもうけるのが悪いとは言わないが、自分は無理。そんなに儲かるなら一人でやるだろって思っちゃう心の狭い人間なんでね。
これは私が勝手に思っていただけかもしれないんだけど、ちょい悪靴の店長はボスの右腕って感じだった。数年前には新店舗のコンセプト(もちろん大まかなやつ)をまかせられていたりして超働いていた。
こっちの飲食系のハードワーカーって日本とか欧米がひっくりかえるような労働体系でちょい悪靴の休みは書くとやばいんじゃないかっていうぐらいとってなかった。
すいません、私には絶対無理。夜逃げ確定。
でもきっとそれぐらい働いてボスも今の富を築いたんだろうな、それをロールモデルとして可愛がられていつか日か暖簾わけでもするのかな感じでみていた。
と、ここまでは前フリ。
ボスの方にあって、適当に景気の話とかして、そういやちょい悪靴(雇われ店長の仮称)]
が来月結婚するのでちょっと話をふってみた。
だって日本で言ったら完全に仲人やるでしょって関係じゃないかと。
「実家の方で披露宴するんだよね」と旦那が聞いたら今まで見たこともない顔になって「ああ、らしいね。行くの?俺は行かないよ、遠いから。ほら、すごい遠いじゃない」って。
なんか違和感があったので私は黙っていたら「最近、ちょい悪靴みないけど、どうしてるの_」って旦那がズバリ聞いちゃった。
そしたらボソボソ←ここ聞き取れず。と、でもサバサバした風情で「、、、に移った(転職)したんだよね」って。
で、もうそれ以上この話はしたくないって感じでちょっと小芝居入れて電話かかってきたふりして、すまんねって歩きながらどっか行っちゃった。
多分だけど、ちょい悪靴は、ボスの元で10年ぐらいいたって聞いたんだよね。
でも今から思うと「彼女と時間が合わない」って会った時に言ってたのは、結婚を控えて悩んでいたのだろうかって思った。
一介の客である私たちにそこまで言えないだろうしね。
決断するまでいろいろあったんだろうな。で、邪推なんだけどボスもかなり裏切られた気分になっていたと思う。
マレーシアはとにかく飲食店はしょっちゅう人が変わるから尋常じゃない定着率の悪いってのは知ってだけに、逆にそんなの長くいて幹部候補生みたいになるのは異例だったんだろうね。
詳しいことはわからないし、これ以上首つっこむ気もないけど、いろいろあったんだろうなって。これも全ては武漢ウイルスが直接的に間接的に絡んできているんだろうなって。